再開発の無電柱化はCIMで制す|工期短縮・費用抑制の電線共同溝設計【デベロッパー必見】
再開発に伴う無電柱化(電線類地中化)プロジェクトで、見えない地下の埋設物・支障物問題やトラブルによる「想定外」の費用や工期遅延に悩まされていませんか?
本記事では、2023年度に国交省が発表した「BIM/CIM原則適用」を踏まえ、従来の平面図・断面図(2D設計)など紙ベースではなく、Civil 3DやNavisworksなどCIMによる3次元設計がデベロッパー様の事業利益をいかに守るかを徹底解説。
2D設計では不可能であった費用や工期の明朗化を、CIMの特徴やメリットを通じどう解決できるかをご紹介します。
ぜひご覧ください。
無電柱化で工期や費用が不透明になる理由|再開発で起きやすい課題
デベロッパーが行う都市再開発プロジェクトにおいて、電線類の地中化(無電柱化)は、街並みの美化や防災性の向上、そして何より物件の資産価値最大化に直結する重要なプロセスです。
無電柱化は「景色がより綺麗に、良く見える」「電柱の倒壊が無くなり、緊急車両の通行妨げや事故発生リスクが低い」「限られた土地を最大活用できる」など、大きなメリットがあります。
その一方で、無電柱化に関わるデベロッパーの多くの担当者が「不透明な費用」と「読み切れない工期」問題に頭を悩ませています。
例えば、下記のような問題があります。
・目に見えない地下の不確実性
・行政・インフラ事業者との終わりが見えない協議調整
・地下埋設物との干渉による突然の設計変更と追加費用発生
特に多くのデベロッパーを悩ませているのが、着工後に発覚する「地下埋設物との干渉」によるトラブルです。
※地下埋設物について詳しくはこちらをご覧ください。
埋設物調査(地中埋設物調査)とは?│調査方法から撤去まで詳しく解説
特に都市部での開発において、道路の地下空間はまさにジャングルのような状態です。
水道、ガス、下水道、既存の通信網などインフラが複雑に絡み合い、道路台帳にはない死に管(=撤去費用削減のため、地中にそのまま放置されている管)や、過去の構造物が狭い地中に存在しています。
従来の平面図・断面図のような2次元(2D)図面による電線共同溝(CCBOX)設計では、着工後に発覚する「干渉」を完全に予測することは不可能な状態が続いていました。
しかし今、この「不確実」を「確実」へと変えるDXによる設計手段があります。
それが「BIM/CIM」の中の「CIM(Construction Information Modeling/Management)」です。
【図解あり】BIM/CIMとは?言葉の意味・メリット・活用方法を初心者向けにわかりやすく解説
本記事では、どのようにCIMがデベロッパーを悩ませる上記の問題を無くし、かつ利益を守れるかを詳しくご紹介します。
無電柱化の工期・費用をコントロールするには?|BIM/CIMで変わる設計の進め方
無電柱化プロジェクトにおいて、工期の遅延や追加費用の発生といった問題は、なぜ起こるのでしょうか。
その大きな要因の一つが、従来の2D図面による設計・発注プロセスにあります。
特に再開発エリアでは、地下埋設物が複雑に入り組んでおり、平面図や断面図だけでは立体的な干渉を正確に把握することが難しく、「無電柱化 工期」や「無電柱化 費用」が不透明になりやすい状況が生まれます。
2D設計が工期遅延・費用増加を引き起こす理由
従来の2D図面による発注には、デベロッパーにとって大きな「費用リスク」が潜んでいます。
・「リスクバッファ(=トラブルによる品質低下や納期遅れなどを回避・軽減)」による見積額の高止まり
地下埋設物の位置や干渉状況が不明確なままでは、施工会社は不測の事態に備え、予備費(リスクバッファ)を上乗せせざるを得ません。
結果として、無電柱化の費用は実態以上に高く見積もられる傾向があります。
・地下埋設物との干渉による追加費用の発生
着工後に地下埋設物との干渉が発覚した場合、工事の中断や設計変更が必要となり、「無電柱化 工期」の遅延とともに、多額の追加費用が発生します。
「図面に記載がなかった」「2Dでは予見できなかった」といった理由により、発注者側は費用の妥当性を検証できず、そのまま受け入れざるを得ないケースも少なくありません。
このように、2D設計では地下埋設物との干渉を事前に把握しきれないことが、工期遅延とコスト増加の根本的な原因となっています。
・BIM/CIM原則適用で変わる設計の前提
こうした課題に対して、2023年度から国土交通省により「BIM/CIM原則適用」が進められています。
これは単なる技術導入ではなく、「設計段階でリスクを可視化・検証すること」を前提とした新しいプロジェクトの進め方への転換です。
CIMを活用することで、地下埋設物の位置や形状を三次元で把握し、電線共同溝設計における干渉の有無を事前に検証することが可能になります。
その結果、
・地下埋設物との干渉による工期遅延の防止
・設計変更に伴う追加費用の抑制
・見積の妥当性を裏付けるエビデンスの確保
といった形で、「無電柱化 工期」と「無電柱化 費用」のコントロール精度が大きく向上します。
また、三次元モデルを用いた説明により、行政やインフラ事業者との協議もスムーズになり、承認プロセスの短縮にもつながります。
・デベロッパーにとっての意味
BIM/CIM原則適用の本質は、単に設計手法が変わることではなく「不確実だった無電柱化プロジェクトを、コントロール可能なものに変える」点にあります。
設計段階で干渉リスクを可視化し、根拠を持って判断できる状態をつくること。
それこそが、再開発における無電柱化プロジェクトの収益性と確実性を左右する重要なポイントです。
ソフトウェア別具体的メリット |Civil 3DとNavisworksの効果
実際に当社が設計で用いる最新CIMソフトウェアが、どのようにデベロッパーの「費用と工期」を守るのか、メリットや効果をご紹介します。
Autodesk Civil 3D:正確な「土量計算」で処分費を適正化
道路設計に特化したCivil 3Dは、現況地形と設計構造物を三次元で突き合わせることで、実数に近い土量を算出する事ができます。メリット: ・2Dの平均断面法で生じやすい10〜20%の誤差を削減
・掘削土の処分費を設計段階で確定する事が可能
施工後の「掘削土が想定より多かった」という不透明な追加請求の抑止に繋がり、エビデンスに基づいた算出ができる。
Autodesk Navisworks:4D工程シミュレーションで「工期」を確定
点群データ(=3Dレーザースキャナー・ドローンを使い、地形や構造物の空間位置情報を集めたデータ)を読みこませ、3D設計モデルと重ねあわせる事で空間の確認、寸法計測、干渉チェックを行う事ができます。またガントチャートなどを組み合わせ、工程管理も可視化できるため確実性をもたらします。
メリット: ・時間と費用削減
第1週目にガス管を移設し、第2週目は電線共同溝を設置、といった工程の可視化ができ、同じ場所に作業員などが重複する事を防止する。
・工期遅延を物理的に防ぐことができる
再開発エリア周辺の狭隘な現場で重機が互いに干渉しないか、資材置き場を確保できるかを事前検証可能。
このように、各ソフトの機能を上手く利用する事で効率的かつ高精度なデータが作成できます。
再開発現場で起こりがちな「3つのケース」とCIMによる解決策

2D図面による設計の場合、再開発をする際にデベロッパーが直面しがちなモデルケース3例と、CIMがどのように解決可能かをご紹介します。
ケース①:駅前密集地での干渉・輻輳による工事中止
【2Dの限界】: 平面図では「隙間」があるように見えても、下水道のマンホール基礎などが立体的に張り出していたり、複数のインフラ類が地下で輻輳している。いざ掘削すると電線共同溝(CCBOX)が入らない。
※電線共同溝について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
電線共同溝(C.C.BOX)とは|施工の流れ・メリットは?無電柱化の手法について詳しく解説
【CIMによる解決】: 基礎部分まで3D化し、10cm単位の隙間を縫うルートを設計段階で確定。
数千万円規模の「特殊構造物への設計変更」を回避します。
ケース②:狭隘道路での地上機器配置に伴う住民協議の停滞
【2Dの限界】: 図・パースによる説明では実際に機器を置いた際の圧迫感や空間とのミスマッチ感・不安を拭えず、関係者や周辺住民との協議が停滞しかねない。
【CIMによる解決】:歩行者目線の3D動画を提示。
「ここに置けば景観を損なわない」という視覚的根拠で合意形成を加速させ、着工遅れを短縮します。
ケース③:埋設物事故による損害賠償と社会的信用の失墜
【2Dの限界】: 図面の精度不足により、着工の際、作業員がここには埋設物や支障物が無く問題ないと掘削し、ガス管や水道管を破損。
【CIMによる解決】: 3D化された設計データを共有・送信し、精密な掘削を可能に。
事故による賠償責任のリスクや、社会的信用の失墜を防ぎます。
このように、CIMを使う事でトラブルを防止・解決する事が容易となり無駄な費用の発生や、工期遅れ、そして何よりもデベロッパーとしての実績の向上、信頼に繋げることができます。
だからこそ、一番初めのステップとなる初期設計の段階から、CIMを用いて品質の高い設計実績を積み重ねているメトロ設計にご相談ください。
CIM導入による設計フロー|手戻り無しの成果品によるスムーズ化
デベロッパー様の負担を抑えつつ、最大限の設計成果を出す当社の設計フローをご紹介します。
①3次元現況モデル構築
点群測量などのデータをソフトで読み込み、地形や詳細を可視化
②地下埋設物の可視化
既存資料と試掘データを合わせ、地下埋設物や支障物の状況を把握
③統合干渉のチェック
設計した配管計画ルートと既存管の干渉をCIMソフトシミュレーションでチェックし、最適ルートを選定
④行政・事業者会議の調整支援
可視化したモデルを用いた協議資料作成やとりまとめ、協議調整
⑤成果品の納品
メトロ設計が誇る質の高い設計データを納品。手戻りのない設計によって、スピーディな着工や完成をサポートします。
まとめ

従来、多くのデベロッパーにとって再開発に伴う無電柱化(電線共同溝整備)は、着工時まで最終的な費用・工期が分からない不透明な作業でした。
しかし、CIMの導入によってこの状態が「事業収益アップ」かつ「費用・工期のコントロール可能」へと劇的に進化しています。
CIMが単なる「3D図面」という枠を超え、事業収益や費用・工期削減に直結する理由は、以下の3つが挙げられます。
① 「見えないリスク」を数値化・可視化する
従来の2D設計では、地下空間のわずかな隙間を「手探り」「経験」で判断していました。
CIMは、試掘データや既存の道路台帳を三次元で統合し、「物理的に干渉するか否か」を0.1mm単位で判定します。
着工し、「掘削したらぶつかった」という施工会社からの数千万円規模となる追加請求のリスクを、設計段階で無くすことができます。
② 行政・インフラ事業者との「合意形成」短縮
再開発において最も貴重な資産は、費用を除いて「時間」と言えます。
2D図面による曖昧かつ不透明な説明は、行政や電力・ガス会社などの担当者に「確認による手間や納得のしづらさ(=時間の停滞)」を強いていました。
CIMという共通言語となるものを用いることで、認識のすり合わせや根拠を提示でき、通常数ヶ月を要する協議プロセスを劇的に短縮可能です。
③ 施工会社との「情報格差」を解消
これまで技術的な専門知識を持つ施工会社に対し、デベロッパー側は受動的な立場にありました。
しかし、このCIMデータを自社で保有・管理することで不透明な「リスクを見込んだ予備費」を見積から削ぎ落とし、適正なコスト管理を実現できます。
無電柱化は、単なるインフラ整備ではありません。
街の景観を守り、災害時の安全性を高め、物件の価値を次世代へとつなぐ「未来への投資」です。
無電柱化に伴う電線共同溝設計事業において、CIMを活用した初期段階での課題解決。
これは再開発プロジェクトの収益性を最大化し、予定通りの着工・引き渡しを確実にするための経営戦略です。
お悩みや問題を抱えているデベロッパー様は、ぜひメトロ設計までお声がけください。
地下の専門家として60年以上の実績を積み上げてきた当社は、電線共同溝設計での高い技術と設計力が自慢です。
デベロッパー様の伴走パートナーとして|メトロ設計ができること
【当社作成資料配布】
当社でCIMを使用し作成した三次元モデルを公開しております。
サンプル動画のように輻輳し合う地下埋設物や支障物を把握し、3D化する事で誰もが理解できる手助けとなります。
こちらからご覧ください↓
三次元モデル 紹介動画
「現在進行中のプロジェクトで、地下埋設物の調整が難航している」
「無電柱化の行政協議をスムーズに進め、予定通りに着工したい」
「BIM/CIMを導入して、事業の透明性と収益性を高めたい」
メトロ設計は、デベロッパー様のパートナーとして設計のコンサルティングを行っております。
最新のCIM技術を駆使し、地下埋設物の精密な調査、スムーズな行政協議、数々の実績で培った高い設計技術力で、再開発・無電柱化プロジェクトに悩むデベロッパー様の伴走が可能です。
豊富な実績を持つ当社の専門スタッフが、貴社のプロジェクトを技術面から強力にサポートいたします。
まずは、現在抱えられている課題をメトロ設計までお気軽にお聞かせください。
インフラ関係の情報を定期的に発信しています!
長年の知識を生かしたマネジメントで、住民の方と施工事業者との架け橋となるような、建設コンサルタントを目指しています。
無電柱化や電線共同溝、道路、上下水道、地下鉄など、地下インフラの整備は弊社へお任せください。どうぞお気軽にご相談くださいませ。
